Tokyo Jizake Strolling (World Sake Day)
2023-12-13

By Ryuji Takahashi

The Japanese celebrate World Sake Day on October 1, marked with various sake events organized nationwide. October 1 is designated as World Sake Day for several reasons. Traditionally, the sake brewing season started in October and continued until September the following year. Therefore, the sake brewing year traditionally started on October 1. 

According to the Chinese zodiac cycle, the rooster is the tenth of twelve animals. Therefore, October is designated as the “Year of the Rooster,” read as “tori” in Japanese, but originally a pictograph indicating the shape of a pot, indicative of sake. October is traditionally the time to harvest new rice, now shifting due to global warming. Therefore, this explanation will no longer be valid to explain why October 1 is designated as World Sake Day.       

Anyway, various sake events are organized throughout Japan to celebrate World Sake Day. I overheard several colleagues questioning not doing anything to celebrate World Sake Day as professionals in the sake industry and decided to help revitalize my local community by arranging the sake specialty shop I manage to collaborate with Taiwanese restaurant “Seventh Son Restaurant,” in the same commercial district, to organize a sake tasting event.    

“Seventh Son Restaurant” serves authentic Taiwanese cuisine in Fudo-dori Shotengai, a commercial district in the Hatsudai district of Shibuya ward, Tokyo; celebrating thirty years in business. Mr. Lin, the owner, is a former soldier of the Taiwanese Army turned chef. His restaurant is featured in various TV segments, such as the entertainment show “Lunch ON!” on NHK World that introduces lunches enjoyed by Japanese businessmen and workers nationwide. 



東京地酒散歩(日本酒の日)

 10月1日は日本酒の日である。それに伴い各地で様々な日本酒イベントが開催される。

何故、10月1日が日本酒の日なのか。それには幾つかの理由がある。まず以前は、酒造りの季節が10月から翌年9月までを区切りとしており、それに合わせて酒造年度が10月1日から始まっていたからである。そして、

十二支の10番目の10月は酉の月であり、日本ではトリと読むが、元来は壷の形を表す象形文字で、酒を意味しているからである。新米の時期的な話もあるが、これはこの温暖化により時期的にズレ始めている可能性が有るので、いずれ日本酒の日の説明としては苦しくなっていくだろう。なにはともあれ、日本酒の日はイベントが多いし、日本酒業界にいながら何もしないのはどうかという言葉もちらほら聞こえてくるので、私の経営する地酒専門店としては、地元活性化に一役買いたいということで、同じ商店街の中に有る台湾料理店「福臨門」とコラボして日本酒乾杯イベントを開催することとなった。この福臨門、初台不動通り商店街に開店して今年で30年

のベテラン料理店で、台湾軍隊から料理人になった林(リン)店主の本格台湾料理が食べられる店である。テレビなどにも度々取り上げられていて、NHKのサラリーマンの昼飯を題材にしたバラエティ番組「サラメシ」で俳優大杉連さんのお気に入りの店としても紹介されている。店主のかけている眼鏡も大杉連さんが亡くなった際に形見分けとして貰った眼鏡とのこと。そんな福臨門を昼間貸し切りにして台湾料理のおつまみコースを楽しみながら日本酒で乾杯をするといった内容。新潟県金升酒造の蔵元の挨拶で始まり、新潟県柏露酒造の純米スパークリング「柏露花火」で乾杯。ミミガーや台湾ピータン、台湾式に味付けした蒸し鶏などが前菜として出てきたが、秋の熟成した日本酒と台湾的な味付けが非常にマッチして皆酒が進む。その後も揚げ餃子や揚げ春巻きなどの揚げ物も日本酒のつまみとして最高の組み合わせだった。メインの豚すね肉と卵と厚揚げの煮込みはもう言うまでもなく最高で、締めの台湾焼きそばは一瞬でお皿から消える程、大人気だった。最後にデザートとして揚げ団子が出てきたのだが、ゴマの風味と滑らかな餡子がデザートと言うよりも日本酒のつまみとしてのポテンシャルで、最初から最後まで台湾料理と日本酒のマッチングを楽しむことが出来た。日本酒の日に日本酒で乾杯するのは当然として、新たな異国の料理との出会いを見つけることが出来た良い乾杯記念日となった。